-こんにちは。今日は行政書士でもあり、経営コンサルティング会社の創業社長でもある水口結貴さんにお話をうかがいます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
一人でも多く、起業家を応援したい
-まず、「会社設立」と言えば、他の行政書士や司法書士の先生は「業務(仕事)」として、依頼を受けています。
なぜ会社設立を業務(仕事)として受けず「専門家に頼まず株式会社の設立登記ができる本」を出版しよう、と水口結貴先生は思われたのでしょうか?
水口結貴行政書士:はい。それには私なりの考えがありました。
「会社設立」とは、株式会社設立の書式を整えて、法人化する所で「終わり」(ゴール)ではありません。
法律家として会社設立を支援するという時、株式会社という「形だけを作っておしまい」にはしたくなかったのです。
-なるほど。その後のフォローが大事、ということですね。
水口結貴行政書士:はい。ある意味「会社を育てていく」方が大変です。
しかし、個人と法人を比べれば「法人」の方が、取引範囲も広くなりますし、その分活躍の場も広がると思います。
「起業家を応援したい」。その思いが、この「専門家に頼らず株式会社の設立登記ができる本」には詰まっています。
会社設立は、スタートに過ぎない
-なるほど。株式会社は「形を作った後、が本当の勝負だ」ということでしょうか?
水口結貴行政書士:そうです。会社は「法人設立後が、本当のスタート」ですから。私は「設立後」のサポートをきちんとしたい、と考えていました。
「設立」だけ、「書式を整えて出す」だけであれば、そんなに難しいものではありません。
むしろ、起業家たるもの、その位の手続は自分でやってみるのも「良い経験になる」と考えたのです。
-「設立書類を作る=仕事になる=報酬がもらえる」と、普通の法律家の方なら考えてしまいそうですが…。逆転の発想というか、正直、驚きました。
水口結貴行政書士:ありがとうございます。
そこで専門家の立場から、わかりやすい株式会社設立の書式集の本を出版すれば、そんなに難しいことはなく、株式会社の設立手続ができますから。
なので、株式会社の設立に時間や手間をかけるのではなく、本書を利用してもらって、設立手続はなるべくスムーズに済ませてもらって、その先の「ビジネスの発展」を応援したい。
そんな気持ちで、本書を書きました。
-起業を考えている人たちにとっては、感涙ものの言葉ではないでしょうか。素晴らしい、お考えですね。
水口結貴行政書士:ありがとうございます。
これからは「個の時代」
万人に起業してほしい
-では、別の質問に移りたいと思います。水口結貴先生は、どんな人たちに「起業してもらいたい」とお考えですか?
水口結貴行政書士:これからの時代はもう「一人=一会社」の時代になってゆくと思います。なので「万人に起業してほしい」。そう考えています。
これからは「個」の時代です。大きなもの(会社など)にすがっていても、必ずしも安定しているとは言えない時代になっています。
会社法も変わって、資本金の制限なども撤廃されています。会社設立のハードルが下がっているので、ぜひ多くの方に起業していただきたい。そう、思っています。
女性も含め、一人でも多くの起業家が増えることが「日本が元気になる」ことですし、経済的にも成長し、元気になっていくことだ、と思うからです。
-なるほど。「起業」することのハードルが、ずいぶんと下がっているのですね?
水口結貴行政書士:その通りです。
また、今では自分の「アイディア」などもインターネットで自由に発表できるようになりました。
ぜひ「チャレンジ」をしてほしいと思います。そのためなら、どんなことでも応援したいと考えています。
会社の「目的欄」を考えることは、
会社の未来を考えること
-そのほか、会社設立時の想い出などがあれば、お聞かせください。
水口結貴行政書士:
はい。「楽しかった」想い出として「会社の目的を考える」があります。
会社の「目的欄を考える」ときが、1番「ワクワク」していました。
-まあ、そうなんですね。なかなか、素人にはわかりにくい喜びですが…(笑)
水口結貴行政書士:
まあ、マニアックかもしれませんね(笑)
実は、今でもそれは変わっていません。
会社設立の際、「この会社は、次の○○をやることを目的とする…」と必ず、記載します。第3条くらいでしょうか。
そこに「事業目的」を書きます。
これは、「今、自分がやろうとしていること」の他にも「先々やろうとしていること」をイメージしながら書いていきます。
-なるほど。「今、現在やっていること」だけではないのですね
水口結貴行政書士:
そうです。
ですから、この「目的欄」を考えることは、とりもなおさず「自分の会社が、これからこんな風に発展していく」とう「夢を描いている」ことでもあります。
-素晴らしい。未来に向けた「ビジョン」なのですね。
水口結貴行政書士:
そうです。まさに「将来にむけての目標を立てている」ということでもあって、ワクワクして、楽しかった思い出があります。
また、この「目的」は書き方に工夫が必要です。
-それは、どんなことなのでしょうか?
水口結貴行政書士:
はい、会社も「目的」欄ですが、例えば「具体性」がない、「明確性がない」、または「違法性がある」と法務局で申請が通りません。
だから、一般的な書き方ではなく「法務局で通る書き方」をしないといけないのです。
じゃあ、どういう書き方をしたら通るんだ?という所に興味を持ちました。
-また、マニアックですね…(笑)
水口結貴行政書士:
はい。それで、いろいろな会社の謄本を集めて研究しました。
少しでも「恰好いい」謄本の書き方をしたくて。
それは、専門家になってからも変わりません。
色々な本を見て、研究しています。これは、今でもやっています。
-すごいですね…。こうした研究・研鑽の結果が「今」につながっているのですね。
水口結貴行政書士:
このこだわりが、今の自分を作ってくれた、と思っています。
最低資本金の制限撤廃は、大きなチャンス
-水口結貴先生は、学生時代から起業されていたそうですね。
水口結貴行政書士:はい。
小さいときから「社長になりたい」と思っていましたので、就職などは考えませんでした。ですので、大学時代から「社長になる準備を始めた」、というところでしょうか。
-なるほど。行政書士資格を取得されたのも、やはり「起業」と関係あるのでしょうか。
水口結貴行政書士:その通りです。
「資格があれば、仕事ができる」わけではありませんが、「資格がないとできない仕事」があります。
世の中に出ていくときに、自分自身の能力だけでなく、もう1つ「武器」が欲しかった、という気持ちです。
-そうだったんですね。そして「エクステージ株式会社」と「エクステージ総合法務事務所」を設立されました。
水口結貴行政書士:はい。
行政書士としての仕事と、コンサルティングの仕事をするために設立しました。
-因みに、水口結貴先生の「起業の想い出」とはどんなことになりますか?
水口結貴行政書士:
それは、やはり資本金を集めるのに苦労した、ということでしょうか。
当時は、株式会社で1000万円。今は無くなりましたが「有限会社」で300万円の資本金が必要でした。
最初から1000万円を集めるのはそうそう簡単ではありません。なので、まずは「有限会社」を作り、ゆくゆく「株式会社」を目指そう、と考えました。
-そうだったんですね。やはり、資本金のハードルは高いのですね。
水口結貴行政書士:
その通りです。300万円の資本金を集めるのも、苦労しました。
実際に300万円を集めた後も、「証明を出してくれる金融機関」を見つけないといけません。
この「保管証明」を出してくれる銀行を探すのが、本当に大変でした。
今ではもうその苦労がありませんので、それだけでも会社設立のハードルがかなり低くなったと思います。
乗り越えられる「困難」しか、目の前には出てこない
-起業されてから、今までで「辛かったこと」は何でしょうか?
水口結貴行政書士:数えきれないくらい、ありますよ(笑)
でも「困難」や「壁」というものは、「その人が乗り越えることができるもの」しか、「その人の目の前には現れない」。
そう信じて、今までやってきました。ある意味では「楽天主義」と言えるかもしれませんね。おかげで、気がつけば会社設立の登記からもう15年も過ぎていました。
-名言ですね…。そして、創立(創業)から15年、おめでとうございます。
水口結貴行政書士:ありがとうございます。
節目の年を超えることができて、嬉しく思っています。
「好調・不調」は誰にでもある。
どんなときでも、連絡をくれたら嬉しい
-これから「起業する人に向けて一言」を、お願いします。
水口結貴行政書士:
起業にあたっての法律上必要な、会社設立の書式は本書で全部まとまっている、と思っています。
それだけでなく、株式会社設立後の変更まで対応できるように本書(専門家に頼らず株式会社の設立登記ができる本)を作ってあります。
ぜひ、本書(専門家に頼らず株式会社の設立登記ができる本)を使って、会社を設立して「活躍」してほしい。
そして、会社を運用していく中で、法律面や手続面、経営上の課題が出てきたら、連絡してきてほしいですね。
-ぶっちゃけ、「うまくいっていない」ときもでしょうか?
水口結貴行政書士:
もちろんです。
誰にでも、好調のときもあれば、不調のときだってある。成功している、していない、に関係なく。「私の本を見て会社を作った人」たちからの声は嬉しい。もちろん、「会社を大きくしている」という報告をもらえたら、嬉しいし、楽しみにしています。
-本当に、ありがとうございました。
水口結貴行政書士:
いえいえ。こちらこそ、ありがとうございました。
-今回、お話をうかがって、水口結貴先生はどんな状況でも、ご自分の能力を信じて、会社を成長させてきたことがわかりました。
お話もわかりやすく、素晴らしい内容を聞かせていただきました。
株式会社にする=法人化すると多くのメリットがあります。
自己資金1円からでも株式会社が作れます。
「法人化」すれば、新規取引先・銀行だけでなく、既存顧客の信頼度も上がります。
本書の特徴は何といっても「わかりやすさ」。本当は複雑な内容や手続きの流れを「簡単な言葉で」説明しています。「読んだけど何が何だか…」や「読むのがつらかった」といった心配はまったくいりません。
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あなたは、「穴埋め」をしていくだけ。
便利で役立つ「設立書類CD-ROM付き」
一から作ると手間がかかって面倒だし大変な「届出書式」をCD-ROMにまとめました。必要書類については雛型があるので、あなたは「穴埋め」をしていくだけです。
色々な見本を探したり、コピーを取ったりなど面倒な手間をかけなくても、スムーズに届出書類を作ることができます。
著者略歴
水口結貴(みずぐち ゆうき)
東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。
経営コンサルタント。行政書士。
これまでに、上場企業、地方公共団体、公益法人、寺社、法律事務所、一般企業、ベンチャー企業など多数のクライアントの業績向上に貢献。テレビ出演・マスコミ取材は500回以上。 NHK「ご近所の底力」、NHK教育「10minBOX」、日本テレビ「情報ツウ」、TBS「報道特集」、フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「スーパーJチャンネル」、テレビ東京「給与明細」、MXテレビ「TokyoBoy」等に出演する他、ラジオ、新聞、雑誌のコメンテーターとしても幅広く活躍。
エクステージ総合法務事務所の概要
水口結貴が代表行政書士を務める総合法務事務所。日本全国から相談が寄せられており、これまでの相談実績は8万件以上に上る。消費者問題を始め、個人の困りごとから企業の法律・経営課題まで、幅広いご相談に応じている。
会社を法人化するメリット
【税金の優遇】~所得税と法人税の差~
法人化しない場合(個人事業主のまま)、所得税は金額に比例して割合が増える「累進課税制度」になります。当然所得が多くなればなるほど所得税も多くなり、5~40%の間で課税されます。
これに対して、法人の場合、法人税は税率がほぼ一律です。ですから、売上や従業員数、事業規模などを拡大させていくつもりなら、「法人化」を選択した方がよい、と言えるのではないでしょうか。
【税金(お金)以外にも法人化するメリットは多い】
法人化するメリットは、何も税金(お金)面だけではありません。
例えば、こんなに多くのメリットがあります。
・取引先や金融機関からの信用が高まる
・一定以上の所得であれば、個人事業主よりも税負担が軽くなる
・自分の給与に給与所得控除が使える
・退職金を支給できる(適正額までは、会社の損金にできる)
・経営者とその家族も社会保険に加入することができる
・決算日を自由に決めることができる
「解説本(サイト)そのものがわかりにくい」と、困っている方へ
本書は、「一人でも」、「他に資料や類書を見なくても」、設立登記ができる充実の内容になっています。
「あれこれ見るのは面倒くさい」、「必要な手続だけをわかりやすく説明してくれないかなぁ」、「解説本(サイト)自体が、わかりにくいんだよ…」といった声に応えるために書かれました。
株式会社設立のために必要な手続だけに絞って解説。株式会社設立の準備から、費用、提出書類一覧など「設立の流れ」に沿って、説明しています。
だから「頭から読んでいけば」、「今、自分がどの段階に居て」、「どんな書類が必要なのか?」がすぐにわかります。
そして、「書式見本を見て」、「必要書類をすぐに作れる」のです。
専門家に頼らず株式会社の設立登記ができる本 (目次) |
第1章 会社法で株式会社がつくりやすくなった 1.会社法はなぜ改正されたのか 2.会社法で何が変わったのか 3.株式会社の機関設計はどのように変わったのか 4.計算書類等はどう変わったのか
第2章 株式会社設立の準備 1.計画・調査のスケジュール 2.何をする? 事業構想と目的 3.法人になるために決めておくべきこと 4.書類作成のスケジュール 5.定款とはどんなもの? 6.設立登記申請書等の書類を作成する
第3章 株式会社設立の費用 1.登記にはいくらかかる? 2.資本金はいくら必要? 3.現物出資で資本金をアップする 4.融資制度と助成金を活用する
第4章 定款作成のポイント 1.定款を作成する ●1人会社 ●取締役会非設置会社(2人会社) ●取締役会設置会社
第5章 会社設立に必要な提出書類 1.提出書類にはどのようなものがあるか ●1人会社の設立登記申請書の記載例 ●1人会社の設立登記申請書をする場合の磁気ディスク記載例 ●2人会社の設立登記申請書の記載例 ●2人会社の設立登記申請書をする場合の磁気ディスク記載例 ●取締役会設置会社の設立登記申請書の記載例 ●取締役会設置会社の設立登記申請書をする場合の磁気ディスク記載例 ●発起人決定書の書き方 ●発起人会議事録の書き方 ●設立時代表取締役選定決議書の書き方 ●払込みがあったことを証する書面の書き方 ●資本金の額の計上に関する設立時代表取締役の証明書の書き方 ●設立時取締役(及び設立時監査役)の調査報告書の書き方 ●財産引継書の書き方
第6章 各官公庁への届出書式 1.税務署への届出書式 ●法人設立届出書の書き方 ●青色申告の承認申請書の書き方 ●給与支払事務所等の開設届出書の書き方 ●減価償却資産の償却方法の届出書の書き方 ●棚卸資産の評価方法の届出書の書き方 ●源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の書き方 2.公共職業安定所(ハローワーク)への届出書式 ●雇用保険適用事業所設置届の書き方 ●雇用保険被保険者資格取得届の書き方 3.労働基準監督署への届出書式 ●労働保険 保険関係成立届の書き方 ●労働保険概算保険料申告書の書き方 4.社会保険事務所への届出書式 ●雇用保険・厚生年金保険 新規適用届の書き方 ●健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届の書き方
第7章 株式会社の運営に必要な書式 1.取締役の変更があったとき ●代表取締役が住所変更したときの登記申請書の記載例 ●株式会社変更登記申請書の記載例①(すべての取締役が重任するとき) ●株式会社変更登記申請書の記載例②(取締役を変更するとき) ●すべての取締役が重任するときの磁気ディスク記載例 ●定時株主総会議事録の記載例①(取締役の重任を決議するとき) ●定時株主総会議事録の記載例②(代表取締役の改選(重任)を決議するとき) ●代表取締役の改選(重任)を決議する取締役会議事録の記載例 ●取締役の改選を決議した臨時株主総会議事録の記載例 ●代表取締役を選定する互選書の記載例 ●取締役の辞任・死亡届の記載例 2.商号を変更するとき ●商号を変更するときの登記申請書の記載例 ●商号変更を決議した臨時株主総会議事録の記載例 3.本店を移転するとき ●株式会社本店移転登記申請書の記載例(管轄法務局内移転の場合) ●株式会社本店移転登記申請書の記載例(管轄法務局外移転、旧本店所在地法務局宛) ●本店移転登記申請書の記載例(管轄法務局外移転、新本店所在地法務局宛)さん ●本店所在地移転決議書の記載例(取締役会非設置会社の場合) ●本店移転を決議した臨時株主総会議事録の記載例 ●本店移転を決議した取締役会議事録の記載例 4.目的を変更するとき ●目的を変更するときの変更登記申請書の記載例 ●目的を変更するときの磁気ディスク記載例 ●目的変更を決議した臨時株主総会議事録の記載例 |
これ一冊で十分です
数年前に起業をしました。
お金に全く余裕がなかったので、始めから「何でも自分でやろう」と思っていました。しかし、よいガイド本が見つからず…。
本書は、何といっても「CD-ROM」が付いているのがありがたかった!
色々、調べなくても良かったし、本文がていねいに書かれていたので、行政書士や司法書士といった専門家に問い合わせをしなくても、全部、自分一人でできました。
神奈川県 D.Wさん 28歳
とてもよい本です
簡単なわかりやすい言葉で、いろいろな手続の説明が書かれていたのが、よかったです。
それに、すぐに使える」サンプルが付いているのがとてもよかったです。
いろいろ検索をしたり、たくさんの本を見たり、探したりしなくて済みました。
本当に、「これ1冊」で必要手続が全部できました。ありがとうございました。
福岡県 E.Kさん 41歳
お薦めです
何といっても、本文(説明)がわかりやすくて、助かりました。
それだけでなく、実際に使える書式(サンプル)も、本当にありがたかった。
時間とお金をかけずに、速く会社(法人)を作りたい人に、お薦めの1冊です。
北海道 N.Tさん 35歳